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2013年6月29日 (土)

クチグロキヌタ

1306271 Photo 1306272 ★先週の日曜日は、相模貝類研究談話会の例会が由比ヶ浜から材木座で実施されたにも関わらず、朝から体調が悪く一日動けないで、ずーっと寝ていました。今日はその代りといっては何ですが、3時間近くものそのそと歩き回っていました。晴れといえば晴れなのですが、残念ながら、世界遺産登録が決まった富士山は見えません。ハマダイコンの種にはショウリョウバッタが遊びに来ていました。

世の中は、富士山の世界遺産登録ブームで沸き立っています。水を差す訳ではありませんが、「自然遺産」ではなく、あくまで「文化遺産」としての登録なんですよね。本来ならば、「自然遺産」として登録されてもいいはずのところをなぜ「文化遺産」としての登録となってしまったのか、もう少し考えてもいいと思うのですが。

Photo_2 実は、数週間前になりますが、某TV局から、某地方でアカモクが大量漂着して困っているので、ハ●ー・プロジェクトでそれを掃除する番組を作りたい、ついては写真を貸してもらえないかというメールをいただきました。

 Photo_3私は、アカモクは新潟・山形・秋田などではギバサと呼んで立派な食材としてワカメのように通用しているし、漂着した自然物は、ヒメハマトビムシに代表される分解屋さんたちがいて、浜がきれいになる自然の仕組みができあがっている以上そのままにしておくべきだと思っている、人工のゴミを拾いに行くというのならわかるが、番組の趣旨に賛同できないため、お断りします、と回答しました。ちなみに祖師ヶ谷大蔵の「はく」で聞いたら、金沢でもアカモクは食べるそうです。

Photo_4 Photo_5 こんな本を読むと、自然の営みがいかに重要かが良く分かります。特に鷲谷いづみ先生の「自然再生」では、アメリカで自然に起きた山火事が巻き起こす自然再生の仕組みなどがとても興味深く描かれているし、加藤先生の「日本の渚」は、渚や干潟が持つ生命維持力、生態系の仕組みなどが詳しく描かれていて、とっても感動しながら読ませていただいた本です。
 植物や生物の移ろいもすべて含めたうえで、自然を尊重することの大切さをしみじみと感じます。

Photo_6 この、コマツヨイグサも、明治時代に日本に帰化した植物だそうですが、今ではすっかり浜辺に定着してしまいました。貝でも同じようにシマメノウフネガイやミドリイガイ、東京湾のホンビノスガイなどは完全に定着してしまいましたね。そうした外来生物の中でも変化は起きていて、たとえばセイタカアワダチソウなどは、移入当時から比べると、周りの植物に追いやられてずっと小さくなっているなどという研究結果もあります。

3 2 Photo_7 自然保護と一口に言っても、特定外来生物のように危険なものから、ホンビノスのように美味しく食べられるものまで色々あって、私のような単純な頭では、何が正しいのか判断につきかねることがたくさんあります。
 上の写真は、和賀江嶋近くに生えているカボチャのツルたちです。カボチャのタネが大量漂着する訳はないし、まして鳥さんがここに運んできたとも考えにくいです。
 この近辺はバーベキューの名所で、我が家でも海から匂ってくるバーべキューのタレのにおいに閉口することがあるのですが、おそらくこれらのカボチャ君たちは、バーベキューを楽しんだ人たちの置き土産ではないかと思います。

先日触れたように、材木座でもイワダレソウやハマボッスなど新しい海岸植物がみられるようになりましたが、その反対にハマウドなど姿を消してしまったものもあります。それは自然の営みであり、やむを得ないと思うのですが、たくさんのカボチャの苗たち、いかがなものでしょうか。

Photo_8 と、まあグタグタとくだらないことを書いていると、読んでくれる人もいなくなりそうなので、この辺で軌道修正します。という訳でこのオオアカフジツボ、懐の深いところを見せて、コケムシやムラサキイガイまで寄生させていました。う~ん、頼りがいのあるヤツ。先日「はく」でムール貝(ムラサキイガイ)のガーリック酒蒸しというのを食べましたが、これもまた美味しかったです^^

04 02 01 ★あっ、今日の打上げ帯に入るのを忘れてた。今日の打上げ帯はこんな感じです。ほぼ、満潮に向かう時間だったので、汀線沿いを歩きましたが、貝類や生物系もいろいろと打ち上げられていて面白かったです。

Photo_9 Photo_10 Photo_11 カニ類も、キンセンガニ、サメハダオウギガニ、モクズガニなどが打ち上がって、この他にもイソガニなども打ち上げられていました。キンセンガニはいくつも見ましたよ。でもアミメキンセンガニは、やはりみつかりませんでしたが。

03 02_2 01_2 私がサボっていたせいかも知れませんが、今年はシリヤケイカの甲を見ないなーと思っていたら、今日はコウイカと同じくらいか、あるいはコウイカを上回るくらい打ち上げられていました。

Photo_12 そのコウイカも甲だけでなく卵もしっかりと打ち上げられていました。でも、こうやって打ち上げられてしまうということは、孵化できないわけで、それはコウイカのお母さんにとって、命と引き換えに生んだ卵たちが無駄になってしまうことを意味していて、ちょっと悲しいですね。※ボーっとして書いているのがバレちゃいます。この卵はコウイカではなくカミナリイカですね。失礼いたしました。お詫びして訂正します。

Photo_13 01_3 02_3 海藻類ですが、先日キヌイトカザシグサは滑川河口のみに打ち上げられると書いたら、皮肉なもので、その途端、今日は和賀江嶋近くと材木座正面入り口付近に打ち上げられていました。非常に珍しいことです。昨日夜遅く、134号線をバイクで帰ってきたのですが、油を撒いたように静かな海で波がまったくといっていいほどありませんでした。由比ヶ浜から材木座にかけての浜はかなり湾曲していて、和賀江嶋の近くに立つと、由比ヶ浜が対岸のように見えますが、その由比ヶ浜の灯が鏡のように海に映ってとってもきれいでした。そんな海だったからこそ、きっと和賀江嶋の方まで流れ着いたのだと思います。

Photo_15 Photo_16 他に目立った海草はミル。浜全体にいくつも、しっかりと育ったミルが打ち上げられていました。中にクロミルが一つだけ混じっていました。この調子だと、8月頃には和賀江嶋のミルたちに何匹ものヒラミルミドリガイが見られるかも知れませんね。

Photo_17 Photo_18 季節ですね。滑川河口にも、豆腐川河口にもアオスジアゲハが姿を見せてくれました。野鳥ももちろんですが、海を歩いていて、こうして生き物に出遭えると、心からホッと癒されます。二匹とも暫く羽を休めて何処へか飛び去って行きました。

Photo_19 滑川まで歩いて、帰り始めたときに見つけたのがこちら、何とククイノミです。青い貝やクラゲ、外国製品などはまったく見当たらなかったのですが、水曜日の荒天の名残でしょうか、コロンと転がっていました。ラッキー^^

Photo_20 Photo_21 ★さて、そんな今日の貝はこちら、かなりくたびれてはいますが、クチグロキヌタの成貝です。クチグロキヌタの幼貝は以前に拾ったことがありますが、破損個体とはいえ、成貝は初めて。これも実に嬉しい拾い物です^^

Photo_22 ★そして今日の収穫はこちら。ホシキヌタの破損個体、クチグロキヌタの破損個体、だいぶ人生に疲れた様子のハナマルユキダカラとその赤ちゃん、形だけでしたか判別できなくなってしまったハツユキダカラ、とっても嬉しいベニガイの欠片、イソシジミ、ワスレガイの赤ちゃんの合弁、イタヤガイ、メダカラ×4、チャイロキヌタ×3。

Photo_23 くだらない戯言に最後まで付き合って下さっありがとうございました。お礼といっては何ですが、ちょっとさわやかに、我が家に遊びに来てくれたミスジマイマイ君の写真で今日はお別れします。それではまた。

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